夢は枯野を
京都向日町記念 開設74周年記念 GⅢ 平安賞
京都向日町競輪場で、先日の日曜日、最終日を迎えました。
豪華なメンバーに、京都の窓場-山田ラインが
有終の美を飾ることが出来るのか。
同近畿地区でありながら、窓場の男気を感じて
別線を選んだ、福井のグランプリチャンピオン脇本を初め
山口の若武者、清水。
更には北から歴戦の強者たち、大森・大槻・松谷・武藤・松岡が
優勝賞金520万円と名誉を目指して、激しい駆け引きの中で
栄光のゴールラインを目指すのです。
結果は、ホーム捲りの窓場の見事な足で決まったか!?と思われた
大外から伸びてきたのは、さすがオリンピア脇本。
結局は近畿のワンツーでしたが、意地の張り合い、素晴らしいレースでした。
会場での熱気・興奮を感じることが出来て、大満足。
と言いますのも
実は向日町競輪場は改修工事が決定しており、このレースを最後に
約5年間の工事期間に突入するわけです。
数年前までは、事業仕分けのような範疇に組み込まれ
「京都の街に、公営ギャンブルなど、ふさわしくない」なんて
某京都府知事が発言したりして、廃止の方向に進むも
まさかのコロナ禍で、インターネット投票などの普及による売り上げの増加で
赤字から黒字に転じたために、一転、改修が決定したのです。
全国の競輪ファンからは『昭和の残る競輪場』として
まぁ一言で、古臭い・汚い競輪場だったのですが、それも良い思い出。
私も幼いころに、父親に連れられた記憶が、うっすらあり
また最近では、仕事で関わらせていただいたこともあって
ああ、この建物が無くなるんだなぁ、と切なく感じたわけです。
京都を代表する名選手、村上義弘様のステージトークショーもあったり
他地区の色々な引退選手、また記者の方々とも触れ合うこともできて
こういう俗っぽい場所も、やっぱり必要だよなぁ、と
厳しん残暑を感じながら、とても有意義な1日を過ごすことができました。
夢は枯野を駆け巡る(伊集院静のタイトルが良い)
身銭を浪漫にかけた人々が
残暑の夕暮れを背中に感じながら
競輪場を後にする