街はいつも通り
「週末やから、ちょっくら街に繰り出してみない?」
久しぶりにこんなセリフを口にしたと思う。
仕事が終わって、地下鉄で街に繰り出し
コロナ前以来にお邪魔したのは、五条西洞院付近の小さな居酒屋さん。
ちゃんと私のことも覚えてくださっていて
寡黙で料理上手なご主人と、おしゃべりの止まらない奥様の二人で
元気に営業されているだけで、こちらは幸せな気持ちになります。
で、近頃そのお店は、観光客の方々が沢山来られるそう。
特に韓国の方が多いらしく、おそらくインスタなどの影響が大きいのか
我々がうかがった後の満席の頃には
日本人2組(私を含めて)韓国人3組という、きわめて不思議な光景だった。
かなりマニアックな場所の居酒屋さんなのですが
いやー、時代は検索、ですな。
さて、生ビールで喉を潤し
中トロと昆布締めタイの刺身で、期待は高まる。
そして、このお店は、なんといっても、ハンバーグと麻婆豆腐なのです。
ご主人がこだわって作る料理の家庭的でもあり、しかし味は本格的なこと。
さらには、おでん、チャーハン(お米が独特)、さらにはトマトもいただいて
腹カンカンのご馳走様、だったわけですが。
カウンターの隣に座ったのは、日本語の上手な韓国人の男性。
おそらく20代前半くらいかな、それでも礼儀をちゃんと備えた好青年でした。
青年「友達を待っているのですが、しばらく構いませんか?」
主人『いいですよー。料理は待っておく?相手は男性?女性?』
青年「女性です」
主人『もしかしてガールフレンド?』
青年「はい、そうです」
主人『そしたら、待っておかないとね』
こんな会話が、日本語・カタコト英語・そしてスマホの翻訳機で行われているのを
横目で見ながら、酒はススム。
青年「友達は、20分後くらいに来ます」
主人『あれ?じゃあ彼女とは違うホテルから、別々に集まるの?』
青年「いや、私がまず来て、入れるか確認してから、彼女に連絡して集まります」
ビバ。レディーファースト。
韓国男子は女性にとにかく優しい、とは噂に聞いていたが
ここまでとは、、、
そして、彼女が遅れてやってきたのだが。。。
かわいいいーーーー!
顔小さい、肌キレイ、笑顔かわいい。
隣に私にも「失礼します」的な笑みを浮かべて。
こりゃ、ええカップルだわ。
そして、彼らも食事が進み
「オイシー」「マシソヨー」
そんな会話が聞こえてきます。
で、私のところに美味しいチャーハンが届いたので
小皿に取り分けて
『よかったら少し召し上がりませんか?』
とお声をかけると、彼がすかさず、スマホで翻訳して
青年「ありがとうございます。でも、あとで私たちも注文していただきますので、結構です」
なんと、できた青年なのだ。。。
そして、この二人、日本酒を飲む飲む。
乾杯するたびに
青年「かんぱーい」
彼女「ニョーン♡」
もう、とにかく楽しかった。
他の韓国の方々にも、わからないことを説明してあげたり。
ええ人やーーー。
そして終いには、帰り際に彼らから
「私たちに親切にしていただいて、ありがとうございます」
この言葉をかけられて、本当に幸せば気持ちで帰路につきました。
街はいつも通りなのかもしれませれんが
久しぶりのお出かけ、そして人の触れ合いがとても幸せに感じた夜なのでした。