貪りたい(むさぼりたい)
もう、とにかく寝たい、と思うのです。
これは立春を迎えたせいなのかも、しれませんが
まだまだ外気温は、とても柔肌には冷たく感じられ
唇のカサカサも、なかなか治まることがありません。
きっと、その寒さのせいでしょう。
朝も、なかなか布団から、這い出ることも、葛藤がありますし
もう隠居した老人のようなたたずまいを、近藤家の朝には
よくある風景として捉えることが、できるかと存じます。
こんな文章をツラツラと書くのも、あんまり、なんだけど
これは、決して後ろ向きな気持ちではなく
もう、とにかく仕方がないのです。
さって、寒いもん。
そりゃ寒けりゃ、心も縮こまりますよ、ねぇ。
その一方で、あー、呑みに出て、パーァッとしたいなぁ!
なんて思ったりもしているんです。
随分と日も長くなりましたからね。
アフター7(民間なので、アフター5なんて言葉、使ったことない)は
町へ繰り出せ!
木屋町のよしみで、ひのね熱燗呑みながら
おでんのロールキャベツ食べたい!
レコード酒場さんに行って、真空管の音に耳を傾けながら
大人の嗜みよろしく、おいしいハイボールのみたい!
そのまま四条大橋を東に渡って
黒服のお兄さんからのお誘いを、適当にあしらいながら
夜の祇園の通りを、ムーンウォークのように、すいすい進んでみたい。
でもね。
寒いじゃん。
だから、早く春が来るのを待つばかりなの。
適度に睡魔と闘いながら。
凍える、悴む手に、息を吹きかけて。
春が着たら、睡眠を貪ってやる。
貪る。貪欲。ああ、なんて贅沢な精神状態。
春の待ち人。
なんか、いいフレーズだな。