モダンタイムス
いよいよ、いや、やっと、いや、ようやく、春ですね。
弊社の敷地内に咲いている桜も三部咲き。毎朝、空を見上げるたびに花を咲かせる桜の木を愛でながら,一日がスタートしております。しかし、この3ヶ月,本当に長かった。色んな事がありまして、色んな事を悩みまして,色んな事を考えまして。ようやく、やっと、なんとか乗り越えられそうな時期にやってきました。否、運は開ける!とにかく、時間は過ぎて行く、後になって、それらのことも楽しい思い出として、笑えるときが来るでしょう。
嗚呼,春が来たのだ!
さて、伊坂幸太郎の『モダンタイムス』を久しぶりに読みました。「君に勇気はあるのか?」「実家に置いてきました」という冒頭からスタートする、上・下巻の大作ですが、人はシステムの中で生きている、というテーマに作られたものであり、それの原作は,ご存知チャップリンのそれなのです。が,私,ちゃんとチャップリンの原作を見た事がなかったので、DVD買って見る事にしました。
まず、結論から申し上げて、凄いです,チャップリン。オートメーション化された工場のシステムの一員になるチャップリンが、それらの矛盾や将来を機具するような社会風刺だったり、目隠しでローラースケート滑りながら、落ちそうでなかなか落ちない、なんて小ネタを盛り込んだり、もう笑いから涙まで、作り方がものすごく丁寧です。有声映画が誕生して5年あたりの作品だったそうで、チャップリンは敢えて、ほとんどを無声で作ったという、その職人的なこだわりが名作として世の中に残っていったのかもしれませんね。
で、まぁ歯車の中で、ぐるぐるしているチャップリンは,映像として記憶しているのですが、劇中に使用される音楽『SMILE』が、まさかこの映画だったとは、全く知りませんでした。ラストのシーンで,ヒロインと二人で砂利道を(未来へ向けて)歩き出すシーン。こわばった顔をする女性に、チャップリンが口元に笑顔を作るよう促すシーン。そして二人は、BGMのなか歩いて行く、、、感動です。これが戦前の作品なんだもんなぁ、、、もうとにかく圧巻でございました。
今まで、あんまり映画を見る人生では無かったのですねぇ。。。(シマウラさんは,本当によく見てる)これから少しずつでも、色々と自分の有意義な時間を作るよう、春は比較的のんびり過ごしていきたいと思います^^