近藤大食漢
大阪で池波正太郎展が開催されると知ったのは、大阪で今繁盛している友人のシモーネがやっている『bottega simone(ボッテガシモーネ)』が、かの有名な「あまから手帖」に掲載されて、それの他頁の広告を見て、初めて知ったのだ。そして、池波大好き人間である、これまた友人であり、バンドメンバーである松川良蔵に連絡(つなぎ)を取り、二人して大阪で出向いたものである。
そして、せっかくの大阪なので、池波正太郎が愛した名店を巡る旅をあわせて遂行したことになる。前の夜からご飯も少量に押さえて、もちろん酒も飲まずに、この日の昼からの怒涛の食事に望む事になるのであった。
JRにて大阪駅へ、そこから新しく生まれ変わった大阪駅で迷子になりながらも、梅田から地下鉄御堂筋線で、なんば駅へ。さぞかし地上では、御堂筋の銀杏並木がきれいだったであろう。
まずは、1件目。欧風料理の「重亭」へ。
ここでは、なんといっても「テキ=ヒレ肉のステーキ」である。料理を待つ間に、ビールで喉を潤す。あっという間に、瓶ビールが1本空いてしまった。
近藤「お母さん、瓶ビール、1本追加して~」
女中「はいはーい、なんぼでもビールあるで~、いっぱい呑んでってや~」
さすが大阪。洋食店とは思えない会話の質(笑)期待は膨らみ、そして奴がやってきた。
ででーん。テキ!肉も当然柔らかいのであるが、なによりソースの味が、いかにも懐かしい洋食の味で、そこに職人のきめ細かさが感じられたのである。さらには女中を始めとする、店の雰囲気も心を満たしてくれる。
他のメニューも美味そう。。。また、なんばに出向いたときには通うであろう名店であった。さて、ここで腹いっぱい、夕飯まで、、、なんて野暮な事は言わずに、間髪いれずに次の店へ向かう。
大阪には無知な近藤は、相方の案内(以前に新世界に住んでいたんだそうな)によって、徒歩10分ほど、欧風から華風の「一芳堂」へ。
ここでもビール(笑)キリンラガーからスーパードライに変わった事により、以前に知り合いが「ドライはリセットされる感じがする」の言葉通り、新たな食欲をそそる。そして、名物シューマイ5個で315円なり。ドライのあっさりと共に、ジューシーながらあっさりと食べられてしまう、その食感に思わず
「むぅ」
と唸らずにはいられない。二人はさらに一人前ずつ追加注文してしまった。昼ごはん後にも関わらず、シューマイ10個にビール。これで、ひとり1,000円かからないのである。さすが、くいだおれの町、大阪。おそるべし。
次も間髪いれずに(笑)デザートへ。ここでは、池波から織田作之助にちょっと切り替えて、法善寺までフラフラ散歩。途中で中古レコード屋なんかも散策しつつ、耳かき30分2980円の表示にも浮気しつつ(笑)
法善寺横町に着たからには、水掛不動尊さまにおまいり。
そして、すぐ隣に名店「夫婦善哉」があります。柳吉と蝶子も食べたであろう。しかし、先日のNHKの森山未来と尾野真知子は名演だったなぁ。
そして「ひとりで二杯、得した気分」の夫婦善哉。野郎同士で半分ずつ、なんて野暮な事はせずに、ひとりでしっかり二杯、いただきました^^
さてさて、旅は後半へ続く。。。