(特別寄稿)震災から1年。もう一度「防災」を考える。その3
震災から1年。もう一度「防災」を考える、もいよいよ最後のその3です。前回は、防災が「予め」の行動であるならば、せっかくなので楽しく取り組んでみよう!ということをお話させていただきました。そしてその防災の準備が、いざというときに70点が取れれば充分に日頃の防災の効果が発揮できた、と少しノンビリ考えていただきたい、とお伝えさせていただきました。
さて、最後に弊社のような「防災屋」の防災に取り組む姿勢はどうあるべきか、について私の考えていることを最後にお話致します。
4.近藤防災は、貴方の防災サポーター!
~防災の主役は我々ではなく、皆さんご自身です~
たとえば大地震がやってきて、その時に弊社にお電話を頂戴しても、恐らくお役に立てることはほとんど無いと思います。いや、あの決して見放しているわけではございません(苦笑)電話すらつながらないかもしれませんし、道路も壊れて交通網もズタズタに寸断されているかもしれませんね・・・きっとそんな時には、私たちも一被災者として、恐らく自分の周りの事しか出来ずにいると思います。
そうです。いざという時に防災の主役になるのは、決して私たち近藤防災のスタッフではなく、皆さんご自身です。私たちの日々の活動は、皆さんの防災の「予め」に対してのお手伝いをすることです。様々な災害に強い町づくりのお手伝いをすること、これが私たち近藤防災の役割です。我々も(防災業界をみても)正直なところ、今までの活動は「防災≒火災」として考えており、一面的な部分でしか活動できていませんでした。しかし阪神淡路大震災以降「防災=全ての災害に対する予防」として、日々の業務の中で様々な情報を収集したり、また営業活動を通じて色々な勉強をさせていただいております。我々、近藤防災は、皆さんと色々なお話の中で、それぞれ皆さんの実態に沿った防災を一緒に作り上げていきたいと考えています。
防災屋の一番の願いは、たくさんの消火器を売ることではありません。たくさんの非常食を販売することではありません。日頃から防災についての色々なモノ・情報などを皆様にご提供し、いざという災害時に皆さんの被災が最低限で済むことが私たちの願いです。これからも私たちのセールスポイントである「元気と笑顔」で皆さんに防災をお届けしていきたいと思います。
最後になりましたが、震災から1年という節目を迎えて、今一度皆さんが「なんとなく」防災について考えていただきたいと思います。被災地を思う、原発事故を憂う、日頃の防災を見直す、いざというときに家族と避難する場所について話し合う、何でも結構ですので「防災について考えて」いただければ、防災に携わる人間として非常に嬉しく思います。そしてそれらの小さな考え・行動の一つ一つの積み重ねが、最近よく言われている日本全体の「絆」が、結果として生まれてくることを心より願っています。
終わり。長文ありがとうございました。ご一読いただけたのであれば光栄です。